免疫力を高めがん予防にサトイモ

免疫力を高めがん予防にサトイモ

モサモサとした茶色い皮をまとったサトイモ。皮をむいて炊くとねっとりとした美味しさに秋を感じますね。日本人とサトイモの出会いは古く、ジャガイモやサツマイモより1,000年以上も前から利用されていたといわれています。今回はそんなサトイモと日本人との出会いや栄養価、簡単でおいしい京都風のお味噌汁をご紹介します。

サトイモとは?

サトイモはサトイモ科サトイモ属の植物の塊茎で、原産地はインドから東南アジア一帯だといわれています。当地では主食の一つとして食べられており、古くから栽培され、品種改良も行われていました。
日本に持ち込まれたのは縄文時代後期ではないかと言われており、米よりも古い時代から、私たちの先祖が口にしていたということになります。日本でも品種改良が続けられ、芋を食べる、石川早生、セレベス、ヤツガシラ、また、葉柄を食べるずいきやはすいもなど、多くの品種が全国各地で栽培されています。
種芋の上に親芋、その周りに小芋、さらに孫芋、と増えていく様を子孫繁栄になぞらえ、縁起がよい作物として、おせち料理に利用したり、旬が9月~10月以降であることから、月見の際には団子ではなく、サトイモが供えられたりしていました。「芋名月」という言葉も有名ですね。

サトイモの選び方と下処理・保存方法

土付きのサトイモはしっとりとした湿り気があり、しっかりと固く締まっていて、丸みがあるものを選びます。皮に白い粉状のものやカビがついているもの、切り口が柔らかくなっているもの、パサパサと乾いていたり、芽が出てきているものは避けましょう。
保存するときは新聞紙に包み、冷暗所に置いておきます。
皮をむいて売られているものはきれいな白色で表面がつるりと艶やかなものを選びます。赤い斑点が出ていたり、色が黄色く変色したりしているものは、皮をむいてから時間がたっているので避けます。2~3日で食べきれる場合は水を入れた保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。
長期間保存したい場合は、皮をむいて水分を切り、用途に合わせて切り分け、冷凍しておくことができます。調理の際は凍ったまま加熱してくださいね。
なお、さといもの表面から2~3mmの部分には、シュウ酸カルシウムという小さなトゲ状の物質が含まれています。皮をむくとき、手がチクチクと痛くなるのは、この物質が手の表面にささるためにおこります。
電子レンジで加熱してからむくか、流水をかけながらむくとある程度防ぐことができますが、痒くなってしまった場合は、塩や酢をかけて軽くパッティングしてあげると、治まります。

サトイモの栄養価

日本人には、芋の中でも付き合いが長いサトイモ。どのような栄養素を含んでいるのか、ご紹介します。

① カリウム

カリウムは主に私たちの細胞内液に含まれ、過剰に摂取したナトリウムを排泄し、むくみを解消して血圧を正常に保つ働きがあります。また、近年の研究ではカルシウムが骨に沈着するのを助け、骨粗しょう症予防に一役かっていることがわかってきました。

② マグネシウム

マグネシウムは体内でエネルギー代謝にかかわる酵素の働きを促し、また、たんぱく質の合成をする働きがあります。ダイエットや美肌にとても効果的で、美容に欠かせないミネラルとして注目を浴びています。

③ 食物繊維

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。
水溶性食物繊維は小腸で栄養素の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を抑え、コレステロールやナトリウムを吸着し、体外に排出する働きがあります。不溶性食物繊維は有害物質を吸着して排せつするとともに、水分を抱え込んで便のかさを増やし、便秘の改善に効果的です。サトイモには特に水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
・糖タンパク化合物
その名の通り、糖とたんぱく質が結合してできた多糖類の一種で、サトイモ以外にも長芋や山の芋、納豆などに含まれるネバネバ物質です。
目の表面や胃壁、腸壁、口や呼吸器の粘膜に含まれるムチンという物質と似た働きがあり、皮膚や粘膜にうるおいを与えて乾燥を防ぎ、細菌の侵入を防いで感染症のリスクを下げる役割をしています。
・ガラクタン
ガラクタンは炭水化物とたんぱく質が結合してできた物質で、脳細胞を活性化させる働きがあります。そのため、痴呆の予防に効果があります。
また、がん細胞発生抑制、血圧安定作用、悪玉コレステロールの低下に効果的です。

おすすめレシピ【京都風サトイモのみそ汁】

サトイモは、関西でも主に京都で愛用されている白みそ仕立ての味噌汁に、とてもよく合います。
サトイモ、白みそ共に優しい味わいですので、お好みで練りからしやゆずの皮を吸い口に添えると、味が引き締まります。お試しくださいね。
【材料】              2~3人分
・さといも             中2個程度
・出汁昆布             5cm角程度
・出汁用かつおぶし         ひとつかみ
・水                450cc
・白みそ              大さじ山盛り2
・三つ葉              2本程度
・お好みで、練りがらし、ゆず皮など 適宜

材料

【作り方】
① さといもは皮をむき、5mm厚の輪切りにして、さっとゆでこぼしておきます。

作り方①

② 出汁昆布は日本酒(分量外)少々をしみこませたキッチンペーパーなどで表面を拭き、分量の水に入れ、弱火にかけて沸騰直前まであたため、昆布を引き上げます。(時間に余裕があれば、30分くらい前に水に浸けておくと、よく出汁が出ます。)
③ ②を沸騰させ、かつおぶしを入れて再度沸騰したら火を止め、2分ほど置いて、キッチンペーパーなどで濾してだしをひきます。

作り方③

④ ①のさといもを③の出汁に入れ、弱火で火を通します。
⑤ 三つ葉は軸を小口に切り、葉は1枚ずつにちぎり分けておきます。
⑥ ④の火を止め、白みそを溶き入れて器に盛り、小口に切った三つ葉の軸を散らします。
⑦ 三つ葉の葉に練りからしを乗せ、吸い口として⑥に浮かべます。

作り方⑦

まとめ

古くから私たちの身近にあったというサトイモ。実はアジア一帯だけではなく、ハワイやギリシャをはじめとするヨーロッパでも食用として利用されています。
近縁種のタロイモを粉末にした粉も販売されていて、マッシュポテト風やコロッケなど、さまざまな料理やお菓子に利用されているそうです。
多くの国で愛されているサトイモ、秋から冬にかけておいしくなります。胃腸の調子を整え、免疫力を高めて健康で楽しい日々を過ごすためにも、日々の料理に利用してくださいね。

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