腸内フローラを整えるなめこ

腸内フローラを整えるなめこ

艶やかで茶色いなめこ。強い癖もなく、つるんとしたのど越しがよいですね。過去には、なめこというと、カットしたものを小さな真空パックにして販売されていることが多かったですが、最近はまるごと一株で販売されているものをよく見かけます。今回は小さななめこに秘められた栄養価や、おいしいレシピ、保存方法をご紹介します。

なめことはどのようなきのこ?

なめこは、モエギタケ科スギタケ属に含まれるきのこの一種で、日本や台湾などのブナやナラなどの朽ち木や切り株などに自生しています。表面はムチンという粘性物質で覆われ、湿度が高い日には空気中の水分を含み、濡れたような艶やかさになっているということです。
このような性質から、なめこ(滑らかなきのこ)と呼ばれるようになりました。本来秋から冬にかけて発生しますが、まれに梅雨時期の湿気が多いころに発生することもあります。
このなめこ、大正時代に入ると原木栽培が始まりました。現在のように菌床栽培がはじめられたのは第二次世界大戦後のことです。
一般的によく知られているものは、かさの直径が1cm程度ですが、最近ではかさの直径が3cm前後と大粒ものものみられるようになりました。小さなものはみそ汁に、大きなものはバターソテーや天ぷらに、と、使い分けるのも楽しいですね。
現在の生産地は新潟県、次いで山形県、長野県、福島県と続いています。

なめこの栄養価とは?

① 葉酸

水溶性ビタミンの一種、葉酸は、細胞分裂を正常に行う働きを担っています。また、ビタミンB12とともに血液を作る働きがあり、不足すると巨赤芽球性貧血という悪性の貧血を引き起こします。妊娠初期の女性が葉酸不足になると、胎児に発育障害などがみられることがあります。また、葉酸は、成人においては脳卒中、心筋梗塞などの循環器系疾患の発症リスクを軽減する働きが確認されています。
なめこ100gあたり、60㎍の葉酸を含んでいます。

② 食物繊維

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。水溶性食物繊維は小腸で栄養素の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を抑え、コレステロールやナトリウムを吸着し、体外に排出する働きがあります。不溶性食物繊維は有害物質を吸着して排せつするとともに、水分を抱え込んで便のかさを増やし、便秘の改善に効果的です。
生のなめこ100gあたり、1.0gの水溶性食物繊維、2.4gの不溶性食物繊維を含んでいます。

③ ナイアシン

ナイアシンは水溶性のビタミンB群の一つです。糖質、たんぱく質や脂質からエネルギーを産出する働きを促し、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。ナイアシンが不足すると食欲不振、消化不良や皮膚がうろこ状になる皮膚炎、認知症などを引き起こすことがあります。
生のなめこ100gあたり、5.3mgのナイアシンを含んでいます。

④ ムチン

ムチンはペクチンと共にオクラのネバネバ成分を構成している物質で、糖とたんぱく質が結合した、ムコ多糖類の一種です。ムチンは食品だけでなく、私たちの体内にも存在し、胃液や涙などにも含まれています。ムチンは胃壁を胃酸から、鼻や呼吸器を乾燥や細菌などから保護する働きがあり、抗ウイルス作用も期待できます。

⑤ コンドロイチン

コンドロイチンとは、正式にはコンドロイチン硫酸という成分で、骨や軟骨、結合組織に含まれており、コラーゲンと結合し、細胞同士をなめらかにつなぎ合わせる働きがあります。
また、カルシウムの代謝や水分維持なども担っています。そのため、美肌効果や関節痛や関節炎などに効果的だと言われています。私たちの体内に含まれるコンドロイチン硫酸は、加齢とともに減少していくことが確認されています。

⑥ βグルカン

βグルカンとは、キノコや酵母の細胞膜に含まれる食物繊維の一種です。マクロファージやリンパ球、ナチュラルキラー細胞といった免疫細胞に働きかけることにより、活性を高め、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防、がんの抑制に効果があるといわれています。

なめこの選び方と保存方法

なめこはかさが開きすぎず、キュッと締まっていて、しっかりと立っているもの、臭いをかいで、酸味を感じないものが新鮮です。
冷蔵庫で保存しますが、傷みやすいのでできるだけ早く食べることをおすすめします。
一度に食べきることができない場合は、根本を切り落としてさっと茹で、ファスナー付きの保存袋などに入れて冷凍保存することができます。

保存方法

おすすめレシピ【なめこおろしそば】

【材料】     2人分
・なめこ     1/2株
・大根      5cm分程度
・そば      2人前
・めんつゆ    適宜(パッケージの指示通りに薄めておく)
・大葉、きざみのり、わさびなど   各適宜

材料

【作り方】
① なめこは根本を落とし、おがくずがついていれば、包丁でこそげ取るかさっと水洗いします。
② 鍋に湯を沸かし、①のなめこを2分程度茹でてザルに取り、冷ましておきます。

作り方②

③ 大根は皮をむいてすりおろし、水分が多ければザルにあけて軽く水気を切ります。大葉は軸を除いて千切りにし、さっと水にさらしてアクを抜き、水を切っておきます。
④ 鍋に湯をたっぷりと沸かし、そばを茹でます。茹で時間は麺のパッケージを参照してください。
⑤ 茹で上がった麺を流水で洗ってぬめりを落とし、器に盛ります。③の大根おろし、②のなめこを盛りつけ、好みで大葉やきざみのり、わさびを添え、めんつゆを回しかけます。

作り方⑤

まとめ

小さくてつややかななめこには、私たちの健康に欠かせないさまざなま栄養素が含まれていましたね。今回ご紹介した手軽ななめこそば以外にも、定番のお味噌汁、あんかけの具や炒め物、かき揚げなど、さまざまな料理に利用することができます。
ぬめりを上手に利用すると、調味料の味を料理全体にからめやすくなったり、つるりと食べやすくなったりする効果も期待できます。いろいろな料理に、活用してみてくださいね。

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