夏を乗り切るスタミナ食材 豚肉

夏を乗り切るスタミナ食材 豚肉

豚肉とは

豚肉は食用にされる豚の肉のことです。英語ではポーク(pork)と呼ばれます。

豚肉の歴史

弥生時代の遺跡から豚の骨が出土しており、豚の肉が食べられていたといわれていますが、日本は海や川の魚介類に恵まれていたため、肉食の習慣は定着しにくかったと考えられています。「日本書紀」の中に大陸からの渡来人の家で豚を飼育しているという記述があることから、西暦200~600年代に豚の飼育技術が伝わったと考えられます。しかし仏教の伝来によって殺生が禁じられたことで肉食の習慣がなくなり、豚の飼育も衰退していきました。再び豚の飼育が始まったのは江戸時代ですが、当初は食用ではなく、肥料を取るのが目的だったようです。明治に入ると大久保利通によって畜産が振興され、初めて西欧の飼育法を取り入れた養豚が始められました。当時導入された品種はアメリカ産チェスターホワイト、イギリス産サフォーク、バークシャーなどで、公的機関が生産した子豚が民間に払い下げられたことで、全国各地に養豚が広がっていきました。その後第二次世界大戦に突入すると養豚も衰退しましたが、戦後の食生活が洋風化したことによって養豚は再び注目され、品種改良や飼育技術の進歩など発展を遂げてきました。

豚の品種

世界中に300~400種類近い豚がいるといわれ、そのうち中国には60種類もの豚がいるといわれています。現在日本国内で飼養されている豚の純粋品種は、ランドレース、大ヨークシャー、デロック、バークシャー、ハンプシャー、中ヨークシャーの6品種がほとんどです。食用とされる豚肉は一般的に、この純粋品種同士を組み合わせて生まれてきた雑種が多く流通しています。雑種にする理由は、それぞれの良い特徴を持たせようという考えと、動物の持つ雑種強勢効果が働き、純粋種よりも強権になるためです。しかし黒豚で知られているバークシャーは、他の品種と掛け合わせると本来持っている肉質が損なわれてしまうため、純粋品種のままで育てられます。黒豚として流通できるのは、純粋のバークシャーと定められています。

豚肉の部位

豚は牛に比べると月齢が若いうちに出荷され運動量も少ないため、かたい部位が少なく、幅広い料理に利用することができます。

・カタ

歯ごたえはかためで、肉の色は他の部位よりも濃い色をしています。長時間煮込むとやわらかくなり、うまみも多い部分なので、シチューなどの煮込み料理に適しています。

・カタロース

歯ごたえはかためですが、コクのある濃厚な味です。焼き豚、生姜焼きなどに適しています。

・ロース

やわらかく、クセも少ない部位です。赤身と脂肪のバランスが良く、しゃぶしゃぶやとんかつに適しています。

・ヒレ

最もきめが細かくてやわらかく、クセのない上級部位です。脂肪が少なく低エネルギーで、ビタミンB1を多く含む部位です。

・バラ

濃厚な味と脂肪のうま味が特徴です。三枚肉と呼ばれることがあり、豚の角煮などに適しています。

・モモ

ボンレスハムなどに使われます。肉のきめが細かく、脂肪も少ないのが特徴です。

豚肉の加工肉

加工肉とは、加工処理をした肉製品のことです。豚肉の加工肉はハムやベーコン、ソーセージなどが一般的です。細かい肉片や内臓肉などを使って形状を整えた成形肉や、脂肪を注入した脂肪注入加工肉なども加工肉に含まれます。

・ハム

豚肉の加工食品で、塩漬けしてから燻製などに加工した商品です。肉の種類によってボンレスハム、ロースハム、生ハムなどnの種類があります。

・ソーセージ

豚肉の肉を香辛料などの副材料を加えて練り混ぜ、羊などの腸管に詰めたものです。

・ベーコン

豚肉の加工食品で、作り方はハムとほとんど同じですが、主にバラ肉を使ったものをベーコンと呼んでいます。

豚肉の栄養

ビタミンB1

豚肉はあらゆる食品と比較しても、とても豊富にビタミンB1を含みます。ビタミンB1は、体内で糖質をエネルギーに変換するために欠かせない栄養素であり、疲労回復や倦怠感を改善する効果が期待できます。またビタミンB1の不足状態が続くと、十分なエネルギーが生産されず、記憶力の低下やうつ病などを引きおこすリスクが高まるといわれています。

ナイアシン

豚肉のレバーにはナイアシンが多く、牛肉の2~3倍含まれているといわれます。神経系に働きかける作用があるといわれており、アセトアルデヒドを分解することで神経が安定し、神経痛の緩和にも効果があるといわれています。

薬膳の効果

腎を補い滋養強壮に効果があります。体に潤いを与え、肌の乾燥やのどの渇き、空咳などにも有効で、虚弱体質の改善や病後の体力回復、産後の母乳不足にも良いといわれます。

豚肉のレシピ

豚肉は、淡いピンク色でツヤと弾力があるものが新鮮です。料理によって適した豚肉の部位を選び、パック内に肉汁が出ているものは避けましょう。

【ローストポーク】

ローストポーク

【材料】(作りやすい分量)
・豚ロース肉         500gくらい
・塩こうじ          大さじ1
・生姜チューブ        1㎝くらい
・にんにくチューブ      1㎝くらい
・砂糖            小さじ1
・塩(今回は岩塩)      適量
・コショウ          適量
<ソース>
・玉ねぎ           1/2個
・にんにく          1個
・酒             大さじ4
・はちみつ          大さじ2
・醤油            大さじ2
・酢             大さじ1

【作り方】
1.豚肉の全体に調味料を塗り付け、ビニール袋に入れて数時間から一晩、冷蔵庫に入れておきます。
2.調理を始める30分くらい前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておきます。

作り方2

3.オーブンを160℃に予熱をしておきます。豚肉の表面をフライパンで焼きます。

作り方3

4.前面に焼き目がついたら、アルミホイルで2重に包み、160℃のオーブンで20~30分焼きます。今回は30分焼きました。

作り方4

5.豚肉を焼いている間にソースを作ります。豚肉を焼いたフライパンを洗わずにそのまま使います。にんにくはみじん切り、玉ねぎはスライスし、あめ色になるまで炒めます。
調味料を入れて、少し煮つめたらソースの完成です。

作り方5

6.豚肉が焼けたら、そのままオーブンの中で冷まします。手で持つことができる程度の温度に冷めたら、スライスして盛り付け、ソースをかけてできあがりです。

※ 豚肉の大きさやオーブンの機種によって焼き時間は異なります。豚肉を指で押したとき、しっかりとした弾力が感じられるのが焼き上がりの目安です。オーブンの中で冷ますことで、余熱でも加熱されます。

まとめ

豚肉にはビタミンB1がとても豊富に含まれています。ビタミンB1は疲労回復の効果が期待できます。疲れたと感じたら、豚肉のメニューを選んでみましょう。

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