そのままでもおいしい ちくわの栄養

そのままでもおいしい ちくわの栄養

ちくわとは

ちくわは、魚肉のすり身などを棒に巻き付けた状態で加熱した、魚肉練り製品のひとつです。

ちくわの歴史

平安時代の「類聚雑要抄(るいじゅうぞうようしょう)」という摂関家の寝殿について記録された古文書の中に祝賀料理の献立の記録があり、「蒲鉾」の文字とちくわに似た料理の絵が描かれています。魚をすり鉢ですりつぶして竹の棒にはり付けて焼いたもので、魚料理のひとつとして供されました。竹の棒にはり付いて茶色い焼き色の様子が、植物の「蒲の穂(がまのほ)」に似ていることから「蒲鉾」と呼ばれていましたが、形状や作り方は現在のちくわに近いものでした。この頃の蒲鉾は高級品であり主に貴族の食べ物でしたが、江戸時代の中期以降は徐々に庶民にも広まっていったようです。江戸時代の末期(1848年)に国学者・歌人の久松祐之が記した「近世事物考(きんせいじぶつこう)」には「のちに板に付けたるができてより、まぎらわしきにより元のかまぼこはちくわと名付けたり」という記載があることから、蒲鉾と呼ばれていたものがちくわの原型であることがわかります。

ちくわの種類

ちくわは大きく分けて、生ちくわと焼きちくわがあります。
・生ちくわ
細くて短め、中央に濃い焼き色がついていて両端が白いちくわです。原料となる魚はスケトウダラやグチ、イトヨリダイなどが使われます。生食に向いているのでそのまま食べたり、サラダや和え物に向いていますが、加熱してもおいしく食べられます。
・焼きちくわ
太くて長め、主に煮物やおでんなどに使われるちくわです。全体に点々と、膨らみのある焼き目がついていて、この焼き目のついた皮に煮汁がしみ込みやすいのが特徴です。原料となる魚はスケトウダラやイトヨリダイなどの他に、アジやサメなどが使われることがあります。

日本各地のちくわ

もともとちくわを含めた魚肉練り製品は、獲れた魚を無駄なく食べるために考えられた方法であり、日本の各地に魚のすり身を利用した練り製品があります。ちくわも各地に特色のあるものがいろいろとあり、一部を紹介します。
・豆腐ちくわ
鳥取県の特産です。魚のすり身に豆腐を練り混ぜて作るので、他のちくわと比べるとタンパク質は豊富で低カロリーです。蒸して仕上げるので焼き目がなく、白い見た目が特徴です。
・あごちくわ
鳥取県の特産です。「アゴ」はトビウオのことで、トビウオを原料としたちくわです。皮が硬めで噛み応えのある食感が特徴です。
・野焼きちくわ
島根県の特産です。トビウオを原料としたちくわで、一般的なちくわよりも太く、炙り焼きにした焼き目が全体についているのが特徴です。昔は野外で焼いていたことから、この名前が付けられたといわれています。
・竹ちくわ
徳島県の特産です。短い竹の棒にすり身をつけて焼いたちくわで、竹の棒を抜かずに売られているのが特徴です。棒を持ってそのまま食べるのが一般的です。

ちくわの栄養

生ちくわも焼きちくわも製造の過程で食塩を添加するため、塩分の量が多くなっています。煮込むことでちくわに含まれる塩分が煮汁に流出するので、味付けに使用する塩分は少なめで済むといえます。下ゆですると塩分が流出するので、塩分を控えたい場合は、生食する場合もサッと下ゆでするとよいでしょう。

タンパク質

ちくわの原料は白身魚のため、アミノ酸スコアの高い良質のタンパク質を含みます。タンパク質はアミノ酸が多数結合した高分子化合物で、筋肉や臓器など、体を構成する大切な栄養素です。タンパク質を構成するアミノ酸の組み合わせや種類、量などによって体内での働きが異なり、酵素やホルモン、免疫物質としても働きます。生ちくわ1本(約30g)あたりに含まれるタンパク質は3.66g、脂質は0.6gで、高タンパクで低脂質の食品といえます。魚が苦手な人や、魚の骨があると食べにくい子どもや高齢者には、魚の代替として食べやすい食品といえます。

ビタミンB12

ビタミンB12は水溶性のビタミンで、光によって分解されやすい性質があります。食品中ではタンパク質と結合して存在しており、胃で消化されるときにタンパク質が変性・分解すると、ビタミンB12が遊離します。赤血球の合成に関与し、骨髄で正常な赤血球を作るために重要なビタミンです。また補酵素としてアミノ酸や脂肪酸の代謝にもかかわっています。

薬膳の効果

ちくわの原料である白身魚には、脾を強めて気を充実させ、消化機能を改善する働きがあります。疲労感や体力の回復に効果的です。

ちくわのレシピ

一般的に市販されているちくわは冷蔵保存で、開封後はできるだけ早く食べきるようにしましょう。未開封でも、徐々に乾燥して味が落ちることがあります。すぐに使わない場合は、冷凍保存することができます。冷凍するときは、キッチンペーパーで表面の水分を拭きとってから、1本ずつ、または使用する分(2~3本)ずつラップで包んでから、冷凍用の保存袋に入れて冷凍しましょう。使うときは凍ったまま包丁で適当な大きさに切って、加熱調理できます。一度冷凍したちくわは、必ず加熱調理してから食べましょう。

【ちくわのチーズ焼き】

ちくわのチーズ焼き

【材料】(作りやすい分量)
・ちくわ       5本
・ツナ缶       1缶
・しらす       30g
・青ねぎ       10g
・マヨネーズ     大さじ1
・こしょう      適量
・ピザ用チーズ    適量

【作り方】
1. ちくわに縦に切り込みを入れます。太いちくわの場合は、縦半分に切ります。
2. ツナ缶は油をきっておきます。青ねぎは小口切りにします。
3. ツナとしらす、青ねぎにマヨネーズとこしょうを加えて和えておきます。

作り方3

4. ちくわの間に3.を詰めます。太いちくわには中央の溝にのせるようにします。

作り方4

5. ちくわをアルミホイルの上に並べ、ピザ用チーズを上にのせます。

作り方5

6. トースターまたは魚焼きグリルで、チーズが溶けるまで焼いてできあがりです。

作り方6

まとめ

ちくわは原料が白身魚であり、良質のタンパク質を豊富に含みます。生ちくわはそのまま食べてもおいしく、魚の代替として、魚が苦手な人や子どもや高齢者にも食べやすい食品といえます。製造の過程で食塩が添加されているため塩分の摂り過ぎには注意が必要ですが、手軽なタンパク源として、いろいろな料理に取り入れてみましょう。

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