テンペ 生活習慣病予防に効果的

テンペ 生活習慣病予防に効果的

ベジタリアンやヘルシー志向の方にとても人気があるテンペ、召し上がったことはありますでしょうか?インドネシア産まれのテンペは、大豆を使って作られた発酵食品ですが、納豆のようなクセや粘りはなく、ホクホクとしてとても食べやすい食品です。今回はそんなテンペに秘められた栄養や簡単で美味しいレシピをご紹介します。

テンペとはどんな食品?

テンペは、冒頭でご紹介したようにインドネシア産まれの発酵食品です。もともとは、固めに茹でた大豆をハイビスカスやバナナの葉で包み、葉についている菌の力で発酵させて作られていました。
当地では今から400年以上も前から作られており、大切な栄養源としてさまざまに調理して食べられています。
日本に持ち込まれたのは、第二次大戦後のことです。しかし、テンペの優れた栄養価や抗酸化作用などを研究・発表されるも、この頃は食用として普及することはありませんでした。
時を経て海外の文化が多く取り入れられるようになり、ヘルシー志向、ヴィーガンに代表される菜食主義の方たちにより、さまざまに工夫されたテンペの料理が紹介されるようになって、つい10年ほど前から日本でも広く知られるようになりました。
日本の納豆が納豆菌で発酵させて独特の粘りと香りを出しているのに対し、テンペはクモノスカビの一種であるテンペ菌という菌を利用して発酵させた発酵食品で、強い癖はなく、軽いナッツのような香りがして、あっさりとした豆そのものの味を楽しめます。
テンペの表面や断面を埋めている白い部分は、テンペ菌が放出した菌糸で、無毒なので、加熱しなくても食べることができます。

テンペの栄養とは?

大豆を発酵させて作るテンペには、大豆同様豊富な栄養が含まれています。しかも、テンペ菌の発酵作用により、より消化・吸収しやすい形へと変化しています。
では実際どのような栄養素が含まれているのかをご紹介します。

① たんぱく質

たんぱく質は三大栄養素の一つで、標準的な成人の場合、体重の約1/5を占め、筋肉や血液に含まれているだけではなく、エネルギー源としても利用されています。また、常に分解・生成を繰り返しているため、毎日取り続ける必要があります。
テンペ100gあたり、15.8gのたんぱく質を含んでいます。

② カリウム

カリウムは主に私たちの細胞内液に含まれ、過剰に摂取したナトリウムを排泄し、むくみを解消して血圧を正常に保つ働きがあります。また、近年の研究ではカルシウムが骨に沈着するのを助け、骨粗しょう症予防に一役かっていることがわかってきました。
テンペ100gあたり、730mgのカリウムを含んでいます。

③ 鉄

鉄は成人の体内に3~4グラム存在しています。そのうち約70%は血液の中のヘモグロビンに含まれ、体の隅々まで酸素を運ぶ役割を担っています。鉄分が不足すると、体の隅々まで酸素が行き渡らなくなるため、心臓は酸素をいきわたらせるためにより多くの血液を送り出さなければいけません。そのため、動機や息切れが多くなります。
残り25%は肝臓に貯蔵されていて、必要に応じて放出されています。
テンペ100gあたり、2.4mgの鉄を含んでいます。

④ 銅

銅は、血液中のヘモグロビンに鉄を組み込む役割をしています。そのため、鉄分をしっかりと取っていても、銅が不足していると、赤血球中の鉄分が不足し、貧血になってしまいます。また、体内のさまざまな酵素のもととなり、抗酸化物質として働いたり骨を形成する助けになったりしています。
テンペ100gあたり、0.23mgの銅を含んでいます。

⑤ ビタミンB6

ビタミンB6は食材に含まれるたんぱく質からエネルギーを生産したり、皮膚、筋肉や血液を生成したりすることにかかわっています。そのため、不足すると口内炎、湿疹ができたり、貧血が見られたりします。
テンペ100gあたり、0.23mgのビタミンB6を含んでいます。

⑥ 葉酸

水溶性ビタミンの一種、葉酸は、細胞分裂を正常に行う働きを担っています。また、ビタミンB12とともに血液を作る働きがあり、不足すると巨赤芽球性貧血という悪性の貧血を引き起こします。妊娠初期の女性が葉酸不足になると、胎児に発育障害などがみられることがあります。また、葉酸は、成人においては脳卒中、心筋梗塞などの循環器系疾患の発症リスクを軽減する働きが確認されています。
テンペ100gあたり、49㎍の葉酸を含んでいます。

⑦ 食物繊維

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。
水溶性食物繊維は小腸で栄養素の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を抑え、コレステロールやナトリウムを吸着し、体外に排出する働きがあります。不溶性食物繊維は有害物質を吸着して排せつするとともに、水分を抱え込んで便のかさを増やし、便秘の改善に効果的です。
テンペ100gあたり、10.2gの食物繊維を含んでいます。

⑧ イソフラボン

大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをし、コレステロール量の調整や骨の代謝を調整して骨粗しょう症を予防する働きを持っています。また、抗酸化作用があり、生活習慣病の予防にも効果的です。

おすすめメニュー【テンペのかば焼き風】

くせのないテンペはどのような料理にも合いますが、甘辛いタレを利用したかば焼き風は、お酒やごはんが進みますよ。
【材料】    2人分
・テンペ     150g
・みりん     大さじ1
・しょうゆ    大さじ1
・日本酒     大さじ1
・さとう     大さじ1
・サラダオイル  大さじ1

材料

【作り方】
① テンペは一口大に切っておきます。
② フライパンにサラダオイルを熱し、テンペの両面をこんがりと焼きます。

作り方②

③ 両面が焼けたら、一旦火を止め、みりん、しょうゆ、酒、砂糖を加えます。
(みりん、酒はアルコールを含んでおり、一気に揮発すると引火する恐れがありますので、安全のために一旦火を止めてから調味料を投入し、一呼吸おいてから改めて火にかけることをおすすめします。)

作り方③

④ 再度中火にかけ、時々フライパンをゆすり、砂糖が溶けて全体にとろみが出るまで煮詰めながらテンペに絡めます。

作り方④

テンペレシピまとめ

さまざまな大豆の栄養が発酵により吸収されやすい形に分解されているテンペは、日本ではまだまだ日常の食品とまでは浸透しきってはいませんね。ですが、ヨーロッパやアメリカでは多くの調理法で、健康を気にしておられる方には特に愛されています。
最近はインターネットでテンペ菌を取り寄せることができ、自宅でも比較的簡単に作ることができるようになりました。高たんぱく低脂肪で生活習慣病の予防にも効果的なテンペ、ぜひ日常使用する食材の一つに加えてみてくださいね。

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