しじみは肝機能を高める|栄養とおいしいレシピ

しじみは肝機能を高める|栄養とおいしいレシピ

土用の丑の日といえは、ウナギ。ですが、土用しじみといって、しじみのお味噌汁などもいただきます。なぜ、土用にはしじみなのでしょうか?また、飲み過ぎにはしじみ、と言われる理由は?サプリメントに加工されるほどのしじみの栄養や選び方、おいしいレシピをご紹介します。

肝機能を高めるしじみとは?

しじみとは、しじみ科の二枚貝で、日本全国の淡水の河川や池、湖から沿岸部の汽水域までに生息しています。地域により、瀬田しじみ、真しじみ、大和しじみの3種が生息していますが、市場に出回るものは、ヤマトシジミが多くを占めています。
縄文時代の貝塚からはしじみの殻が出土しており、古くから食用にされてきたことがわかります。万葉集にも、しじみに関する詩が詠まれており、人々の身近にあったことが推測できますね。
江戸時代になるとしじみ売りという職業が現れ、当時は「獲っても獲っても無くならない」と言われたしじみを売り歩く姿が、よく見られたようです。また、その頃から、しじみの持つ肝機能を助ける効果や疲労回復効果などが知られていました。
その頃、「しじみ売り 黄色なつらへ 高く売り」と詠われた川柳があり、肝臓が悪く黄疸が出ていると思われる方にしじみ売りがしじみを高く売りつける、ということが往々にしてあったようです。
旬は2回あり、春から夏にかけての土用しじみ、真冬の厳冬期は寒しじみといいます。主に土用しじみは大和しじみを、寒しじみは真しじみを指しています。

しじみの栄養価は?

① たんぱく質

たんぱく質は三大栄養素の一つで、標準的な成人の場合、体重の約1/5を占め、筋肉や血液に含まれているだけではなく、エネルギー源としても利用されています。また、常に分解・生成を繰り返しているため、毎日取り続ける必要があります。
しじみ可食部100gあたり、7.5gのたんぱく質を含んでいます。

② 鉄

鉄は成人の体内に3~4グラム存在しています。そのうち約70%は血液の中のヘモグロビンに含まれ、体の隅々まで酸素を運ぶ役割を担っています。鉄分が不足すると、体の隅々まで酸素が行き渡らなくなるため、心臓はより多くの血液を送り出さなければいけません。そのため、動機や息切れが多くなります。残り25%は肝臓に貯蔵されています。しじみ可食部100gあたり、8.3mgの鉄分を含んでいます。

③ 銅

銅は、血液中のヘモグロビンに鉄を組み込む役割をしています。そのため、鉄分をしっかりと取っていても、銅が不足していると、赤血球中に鉄分が定着することができず、貧血になってしまいます。また、体内のさまざまな酵素のもととなり、抗酸化物質として働いたり骨を形成する助けになったりしています。
しじみ可食部100gあたり、0.41mgの銅を含んでいます。

④ 亜鉛

亜鉛は新陳代謝を担う多くの酵素を作る成分となり、皮膚や粘膜を保護する働きがあります。舌の上にある、味を感じる味蕾という細胞の代謝を促進する効果があるため、亜鉛不足になると味覚障害を起こしてしまうことが知られています。
しじみ可食部100gあたり、2.3mgの亜鉛を含んでいます。

⑤ ビタミンB12

ビタミンB12は水に溶ける種類で、葉酸とともに赤血球中のヘモグロビンを生成する働きをしています。不足すると、巨赤芽球性貧血という悪性の貧血を引き起こすことがあります。
しじみ可食部100gあたり、68.4㎍のビタミンB12を含んでいます。

⑥ オルニチン

オルニチンはアミノ酸の一種で、成長ホルモンの分泌を促進し、疲労回復、睡眠の質の改善とともに、肝機能の向上を行います。
中でも、体内に取り込んだアンモニアを無害な尿素に変換し、体外へと排せつする肝臓の働きは「オルニチンサイクル」と呼ばれており、これがしじみが肝臓によいといわれる所以となっています。

⑦ コハク酸

コハク酸は、イノシン酸やグルタミン酸と並ぶうまみ成分の一つで、貝類に多く含まれています。広島大学の研究により、胃がんや大腸がんのガン細胞の増殖を抑制する効果が認められました。
また、脂肪燃焼効果があることが動物実験により確認されています。さらに、収れん作用、ph調整作用があることから、化粧品にも配合されています。

しじみの選び方は?

しじみは殻の表面に艶があり、ぷっくりと丸いものが肉厚で、よく肥えています。また、持った時にずっしりと重みがあるものを選びましょう。

しじみの下処理の仕方

しじみは汽水域に住んでいるため、1%程度の塩分の塩水で砂出しします。写真のようにバットに網をしいたものかボールにザルを重ねたもので、水深を浅くしておきます。1時間程度置いておき、その後、ザルに取って殻をこすり合わせて洗い、水を切って一晩冷蔵または冷凍させると、旨みが増えます。

しじみの下処理の仕方

おすすめレシピ【しじみの佃煮】

作る時は少々手間がかかりますが、ごはんの友やお酒のおあてにしたり、卵焼きに混ぜたり、いろいろと楽しめますよ。今回蒸し汁は利用しませんので、みそ汁の出汁などに活用させてくださいね。

【材料】
しじみ    500g
酒      大さじ3
しょうゆ   大さじ1
みりん    大さじ1
しょうが   1かけ

【作り方】
① しじみは下処理して酒、しょうが1/2かけを加えて酒蒸しにし、身を取り出しておく。

作り方①

② しょうがを千切りにし、しょうゆ、みりんと共にさっと煮て、①のしじみのむき身を加える。好みの加減まで煮詰めて火を止め、そのまま冷ます。

作り方②

しじみの佃煮

しじみレシピのまとめ

小さな体にとても多くの栄養素を秘めたしじみ、「あさりは身を、しじみは出汁を」という言葉もありますが、小さな身も残さずしっかりと食べたいですね。
肝臓によいということは有名ですが、さまざまなミネラルを多く含んでいます。お酒をたしなむ男性だけではなく、成長期の子どもたち、ダイエットを気にする女性、骨粗しょう症が気になる高齢者様など、多くの世代の方におすすめです。

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